■キリン(バイク関連映画)
スピードの世界にしか”生”のリアリズムを感じられない男の哀しみと生き様!
家族を失い、そして新たな愛すらも・・・
激走の果てに男を満たすものはあるか?!・・・
ジャズが流れるバーにカラオケから逃げ出してきたと言うサラリーマンが駆け込んでくる。年は30代後半か、40代前半。影のあるたたずまいだが、同時に“できる"オーラも発散している。そこに少し酔った女トモミが近付いてきた。予感めいたものを感じた二人はそのまま男のマンションへ流れ込み激しい一夜を共にする。
朝方、男の部屋に貼ってあるポルシェを見て「おじさんの趣味? 好きなの?」「私、おじさんの名前も聞いてないよ。」と聞いてくるトモミ。男は自身の名を「キリンだよ」と答え、そのまま二人は駐車場へ、キリンはバイクのBMWでその場から去り、二人は別れた。
若い女との一夜がそうさせたのか、バイク屋に立ち寄ったキリンはスピード狂の若者ごとく最高のパワーを秘めたバイク・ハヤブサをテイスティングしてみる事に。
キリンの秘められた走り屋の本性が一瞬にして立ち昇り、ハヤブサのリアタイヤを激しく摩耗させた。タイヤの件を詫びるため、バイク屋に戻ったキリンはそこでシートに包まれたあるバイクを見つける。それは、かつて彼が乗っていたはずの、事故にあって廃車にしたはずのバイク・カタナがあった。しかも最新のパーツをいくつか装備し、戦闘的な雰囲気が増している。
その時、キリンの脳裏には片時も忘れた事の無いデカ尻・ポルシェがちらついていた。
■伝説のコミックでありバイク好きのバイブル
1987年、「ミスターバイクBGJ
誌上で連載が始まった『キリン』。
その後、1991年に「ヤングキング」に連載を移し、現在も新シリーズfThe Happy Ridder speedway」が連載中の人気バイク漫画である。
POINT OF NO-RETURN! とはキリンの「原点」、伝説の第一部と謳われる゛キリンと呼ばれる中年の男がカタナにまたがりポルシェ911と公道でパドルを繰り広げる物語。である。
主演は北野映画rあの夏、いちばん静かな海。irBROTHERjなどで圧倒的存在感を放ち、邦画界では本物を感じさせる数少ない“役者"となった真木蔵人。
監督は自身がハイカーでもある大鶴義丹。また、本作最大の見所<バイク同士のパトル、ポルシェとのパドル>を更にグレードアップさせているのが本作に登場する様々なカスタム・バイク(刀。忍者、CB1100R、隼)。本勧だけが持つ迫力と、その美しさは一見の価値がある。疾走する男たちの挑み続ける魂を体感せよ!
Update 2016/05/01 Create 2012/04/15
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日本一周の途中で、静岡県浜松市にあるスズキ歴史館に行ってみた。結構工夫された展示がされており面白かった。バイク好きにはたまらない。