■バイク盗難の現状

バイクは盗まれやすい。盗難予防ツールを買う前に、盗難の現状・手口を理解しましょう。そうすれば盗難にに対する対処や、盗まれにくくする為の方法が見えてきます。

●バイク盗難の現状

バイク盗難の現状盗難件数は,1995年をピークとして大きく減少しています。2004年迄の約10年間実数で半分近くの15万件に減少し、2007年に至ってはピーク時の1/3である8万件まで現象しています。

これは原付の盗難が減ったということでしょう。一般的に、盗まれたバイクはアジア方面に輸出されますが、2000~2003年あたりの原付市場はは従来に比べて低価格の車輌が相次いで販売されるようになった頃です。(日本でもスズキのチョイノリの発売や10万円近くのスクーターが発売された頃です。)

 つまり、東南アジア方面でも「新車で低価格な車輌」が出回り始めた頃であり、わざわざ日本からリスクを負って盗んでくる必要が減少した為と考えられます。2004年以降も盗難件数は下がり続けていますが、これも東南アジア方面での”低価格化の浸透=バイクの普及率が上がった”為と考えらるでしょう。


●盗難パターン

盗難のパターン(動機)としては大きく分けて2つあります。

バイク盗難パターン1つ目は昔からあるいたずら。手軽に盗んで、乗り回して、捨てるというケース。いたずらの件数は一定的と考えられますが、件数自体は多くは無いでしょう。

2つ目はプロの窃盗。ビジネスとしての窃盗でありそのほとんどが海外へ輸出されます。現代(2010年)の盗難は、ビジネスとしての組織的な窃盗が大半を占めると考えてよいでしょう。

従って、盗難のトレンドは・・ ”ビジネスとして・・ 儲からない原付等の盗難が無くなり、儲けの多い付加価値の高いバイクの(輸出を目的とした)盗難が根強く残っている” ということでしょう。

 

 

●組織的な窃盗のプロセスとバイクの行く末

組織的な窃盗は、マーケットニーズにより成り立っており、組織ですので以下の様に分業化されています。ニーズの高いバイクとは金額の高い外車(ハーレー、BMW、ドカティ)や国産車でも年式の新しいバイクでしょう。

実際に盗んでいく窃盗団は効率よく収益を上げる為に、常にニーズの高いバイクを探しています。そして探し当てられたバイクは時には尾行までされ保管状況を確認してから確実に盗まれます。

又、盗まれたバイクについては分解されて海外に輸出されます。分解される前に検挙されない限りユーザーに戻ることはないでしょう。

組織的な窃盗のプロセスとバイクの行く末


検挙率

盗まれたバイクは戻ってくるのでしょうか?

検挙率は10%前後と低く、90%の確率で戻りません。上記のとおり分解される前に検挙されない限り戻らないでしょう。良くても海外のネットオークションで見つける事ができるぐらいですね。見つけても何もできないですが・・・

 

Update 2014/06/01  Create 2010/10/10

 

 

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■バイク盗難予防策
原付バイクは、いたずら盗難を防ぐ為の簡単な予防処置(U字ロックなど)で良いと考えますが、狙われやすい高級車(外車・国産を含み)についてはそれなりにお金をかけた対処が必要です。
しかしながら、相手はプロであり、あらゆる物体を切断する工具やクレーンが付いたトラックまでも持っています。従って100%防ぐ方法は無く、あくまでも盗みづらくする為の対処であると認識する事が肝要です。

  

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